金を売ると税務署へ連絡される

そんな噂を耳にして、不安になったことはありませんか?

この噂の背景にあるのが、「支払調書」という仕組みです。

一方で、「200万円以下に抑えれば大丈夫」「分けて売れば報告されない」といった話も出回っています。

こうした情報は本当でしょうか。

この記事では、支払調書制度の仕組みと、よくある誤解について、国税庁の公式情報をもとに整理します。

なお、この記事は制度の概要を分かりやすくお伝えすることを目的としています。

個別の税額計算や申告の要否については、税務署または税理士にご相談ください。

支払調書とは?

支払調書は、売った人が出す書類ではありません

支払調書という名前を聞くと、売却した本人が何かの届け出をしなければならないように感じるかもしれません。

しかし、支払調書を作成・提出するのは、代金を支払った買取店の側です。

支払調書は「法定調書」と呼ばれる書類のひとつで、所得税法に基づき、一定額を超える取引について買取店が税務署に提出する義務があるものです。

制度はいつから始まったのか

金地金等の譲渡に関する支払調書制度は、平成24年(2012年)1月1日以後に行われる譲渡を対象として始まりました。

支払調書の対象になる取引は?

基準は「1回の取引で200万円を超える」場合

国税庁は、金地金等の売買を業として行う者が、国内において金地金等の譲渡を受け、200万円を超える対価を支払う場合には、税務署に支払調書を提出する必要があると案内しています。

つまり、支払調書の提出が必要になるのは、1回の取引における支払金額が200万円を超える場合です。
200万円ちょうどであれば、対象にはなりません。

ここでいう「支払金額」は、その支払が確定した金地金等の譲渡の対価の額です。

また、対象は個人のお客様による売却で、法人による売却は支払調書の対象外です。

対象になる品目

支払調書制度の対象は、所得税法上の「金若しくは白金の地金又は金貨若しくは白金貨」です。具体的には、以下の品目です。

  • 金地金
  • 白金地金
  • 金貨
  • 白金貨

一方、銀地金、パラジウム、金や白金のジュエリー・宝飾品・加工品、スクラップなどは、この支払調書制度の対象となる「金地金等」には含まれません

つまり、金のネックレスや白金の指輪を売却した場合には、金額にかかわらず支払調書の提出対象にはなりません。

支払調書には何が書かれる?

記載される情報

支払調書には、取引に関する以下の情報が記載されます。

  • 売却した方の住所・氏名
  • 個人番号(マイナンバー)
  • 支払金額(売却代金)
  • 支払確定年月日
  • 金地金等の種類
  • 重量・数量

個人番号(マイナンバー)の記載は、平成28年(2016年)1月以降の取引分から法定記載事項として義務化されています。

なお、番号の提供を受けられない場合の取扱いについては、国税庁のFAQに示されています。

にじや質店での実際の対応

にじや質店では、支払調書の対象となるお客様に対し、税務署へ提出する法定調書に記載するため、マイナンバーの提供をお願いしています。

これまで、マイナンバーの提供を拒否された事例はありません。

マイナンバーは査定のためではなく、法令に基づく支払調書作成のために必要となる情報としてご説明しています。

提供を受けられない場合については、実例がないため、国税庁の取扱いに従って対応します。

提出先と提出期限

支払調書の提出先は、買取店側の所轄税務署長です。

売却したお客様の住所地の税務署ではありません。

提出期限は、支払が確定した日の属する月の翌月末日です。

なお、この支払調書は買取店が税務署に提出する書類であり、売却したご本人への交付が法律上義務付けられているものではありません。

(参考・参照)
所得税法第225条(e-Gov法令検索)
所得税法施行規則第90条の6(e-Gov法令検索)

200万円以下なら税金がかからない」は本当?

200万円は「課税されるかどうか」の基準ではありません

インターネット上では「金地金は200万円以下で売れば税金がかからない」という情報を見かけることがあります。

しかし、これは誤解です。

200万円という金額は、あくまで「支払調書を税務署に提出するかどうか」の基準です。

課税されるかどうか、つまり確定申告が必要かどうかとは、まったく別の問題です。

支払調書が出なくても、税金がかかることがある

たとえば、150万円で金地金を売却した場合、支払調書の法定提出の対象にはなりません。

しかし、支払調書が提出されないというだけで、税金がかからないとは限りません。

取得費や譲渡費用、所有期間、ほかの所得などをもとに、別途判断されます。

大切なのは、売却額ではなく譲渡所得を確認すること

課税関係や確定申告の要否は、支払調書の有無だけでは決まりません。

売却価額から取得費や譲渡費用を差し引いた譲渡益に加え、年間最高50万円の特別控除、所有期間、ほかの所得などをもとに判断します。

この点について、次で詳しく説明します。

分割して売れば報告されない?

支払調書の話と、申告の話は別

金地金をまとめて売ると200万円を超えるため、「何回かに分けて売れば支払調書の対象にならないのでは」と考える方がいらっしゃいます。

ここで押さえておきたい大切な点があります。

支払調書が提出されるかどうかと、所得税の申告が必要かどうかは、別の問題ということです。

分けて売っても、判断が不要になるわけではない

売却を複数回に分けたからといって、金地金の売却によって得た所得に関する申告の判断が不要になるわけではありません。

売却によって譲渡益があるかどうか、確定申告が必要かどうかは、支払調書の有無とは関係なく、取得費や譲渡益、所有期間、ほかの所得などをもとに判断することになります。

にじや質店で実際にあったご相談

実際に、「200万円を超えると支払調書が提出されるので、200万円以下になるよう何回かに分けて売りたい」という趣旨の相談を受けたことがあります。

にじや質店では、支払調書の提出を避けることを目的とした分割売却をご案内することはありません。

お客様の事情によって一部だけ売却されること自体はありますが、「200万円以下にすれば税務署に分からない」「200万円以下なら税金がかからない」といった説明はしていません。

200万円という基準は、あくまで買取業者側の支払調書の提出基準であり、税金や確定申告の要否を決める基準ではないことをご説明しています。

金地金の売却益にかかる税金の基本

原則は「譲渡所得」として総合課税

金地金等の売却で得た利益は、原則として「譲渡所得」に分類され、給与所得など他の所得と合わせて総合課税の対象になります。

ただし、営利を目的として継続的に金地金の売買を行っている場合は、事業所得または雑所得として扱われることがあります。

所有期間で税負担が変わる

譲渡所得は、売却した金地金の所有期間によって2つに区分されます。

  • 短期譲渡所得(所有期間5年以内):譲渡所得の全額が課税対象
  • 長期譲渡所得(所有期間5年超):譲渡所得の2分の1が課税対象

長く持っていたものほど、税負担が軽くなる仕組みです。

計算の基本

譲渡所得の金額は、次の式で計算します。

譲渡所得の金額の計算式

譲渡所得 = 売却価額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除(最高50万円)

取得費」とは、購入したときの金額です。「譲渡費用」は売却にかかった手数料などです。

特別控除の50万円は、短期と長期を合わせた年間の上限です。短期の譲渡益から先に差し引き、残りがあれば長期に適用されます。

取得費が分からない場合

相続で受け取った金地金や、何十年も前に購入したもので購入金額が不明な場合は、売却価額の5%を取得費として計算する取扱いがあります。

たとえば、300万円で金地金を売却し、取得費が不明な場合は、300万円 × 5% = 15万円を取得費として計算します。

【にじや質店での税金・確定申告に関するご案内】

金地金を売却されるお客様から、「税金はかかりますか」「確定申告は必要ですか」といった相談を受けることがあります。

当店では、「200万円という金額は支払調書の提出基準であり、税金がかかるかどうかの基準ではありません」といった一般的な制度の仕組みまではご説明しています。

一方、お客様ごとの具体的な税額計算や、確定申告が必要か不要かといった個別の税務判断は行っていません。

購入価格、購入時期、所有期間、ほかの所得などによって取扱いが変わるため、具体的な申告の要否や税額については、税務署または税理士へご相談いただくようご案内しています。

まとめ|支払調書は買取業者側の手続、確定申告は売却者の判断

支払調書の提出は、買取業者側が法令に基づいて行う手続きです。売却されたお客様が手続きをするものではありません

一方、確定申告が必要かどうかは、支払調書の有無とは関係なく売却者が取得費や譲渡益、所有期間、ほかの所得などをもとに判断します。

「200万円以下だったから何もしなくていい」ということにはなりません。

この記事で取り上げた制度の仕組みを整理すると、次のようになります。

まとめ

  • 1回の取引で200万円を超える金地金等の売却 買取業者が支払調書を税務署に提出
  • 200万円以下の取引支払調書の法定提出の対象外。ただし、税金がかからないとは限らない
  • 具体的な税額や申告の判断 → 取得費・譲渡益・所有期間・ほかの所得などをもとに、税務署または税理士にご相談を

にじや質店では、金・白金地金の買取を承っています。 お気軽にご相談ください。

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  にじや質店(東京都青梅市野上町)
  • 営業時間:9:00〜19:00 
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    1998年創業・鑑定歴27年以上のベテランが常駐・取引実績6万件以上
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投稿者プロフィール

代表鑑定士 佐々木 英明
代表鑑定士 佐々木 英明鑑定歴27年の代表鑑定士
東京都青梅市在住

株式会社クリエイティブファクトリー 創業者&代表取締役

【保有資格】
第1級陸上無線技術士
電気主任技術者
電気通信主任技術者

「真空管と質屋をこよなく愛する青梅人」で、質屋初代で質蔵を2つも建てたことがあり、電気系に強く自分で特許出願ができるという特技を持つ。

1991年 株式会社リクルート入社
1994年 都内大手特許事務所にて特許出願を担当
1998年 個人事業主として創業し、真空管の輸入販売を開始
2000年 法人成りにより合資会社ささきに組織変更 資本金110万円
2012年 資本金1000万円に増資
2013年 株式会社クリエイティブファクトリーに組織変更
2014年 総合買取 にじや実店舗オープン
2022年 青梅街道 野上交差点そばに「にじや質店」をオープン

【好きな仕事】
ブランド品・貴金属・時計等の真贋鑑定、質屋、古物商、真空管の輸入販売、音響コンサルティング

【運営サイト】
質屋の「にじや質店」 https://nijiya-7ten.jp
「にじや質店X線ラボ」 https://nijiya-xray.jp
「にじや相続評価」 https://nijiya-souzoku.jp
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質屋のご融資は、由緒正しい庶民の金融機関です。

質屋のご融資は、「物を担保として預けることで、誰でもその場でお金を借りることができる。」という古くからある由緒正しい庶民の金融機関です。

審査が必要ありませんので、ご気軽にご利用いただけます。

東京都公安委員会の厳しい審査を経た許可によって営業し、お客様からお預かりした品物は、同公安委員会の耐震・防火基準をクリアした空調完備の質蔵(保管庫)で大切に保存しますので、高級皮革バッグ、毛皮、高級時計でも安心してご利用いただけます。

こんな方はにじやの質預りを
ご利用ください

質預りの
メリット/デメリット

質預りに必要なもの

貴金属、ブランド品、時計等のお品物

18歳以上である事を確認出来る書類
(免許証・マイナンバーカード・パスポート等)

ご利用の流れ

1.ご来店

質預りを希望する商品をお持ちになって、にじや質店にお越しください。
お車でお越しの方は、店舗横に駐車場を6台分ご用意してあります。
※待ち時間のない「預かり査定」もできます。

2.査定

お品物一点一点を、お客様の目の前で丁寧に査定、ご説明致します。
金・ダイヤモンド等の査定にはプロツールも使用。

3.ご融資

査定の金額に納得いただけましたら、その場で現金をお渡しいたします。
ご融資額は査定価格の範囲内で、お客様が決めることができます。
高額な貴重品をお預けした場合でも、必要な額だけをお借りいただけます。
お店からは現金と一緒に、品物の詳細や預かりの期限が書かれた「質札」(シチフダ)をお渡しいたします。

4.返済期間、利息のお支払、借入例

【返済のための最短期間と最長期についてについて】

返済のための最短期間は3カ月で、この3カ月以内に借入元金と利息をお支払いいただければ、お預かりしたお品物をお返しいたします。

つまり、質預かり期間は原則3ヶ月間で、質料(利息)は月計算となります。日割り計算は行っておりません。

ご返済が期限を過ぎてしまいそうな場合、質料(利息)をお支払いいただくと、期間を延長することができます。返済のための最長期間は、基本3カ月に延長期間を加算したものとなります。例えば、延長期間が2か月の場合、同最長期間は、5カ月(3カ月+2か月)となります。なお、最長期間の延長は制限しておりません。

【1年分の利子、手数料、その他の費用を含めた最大年率と利率の明示について】

利息はご融資額に応じて1か月単位で発生し、手数料はかかりません。利息は、月利5%~8%(年利率(APR)は、60%~96%)で、ご融資額が多いほど利息が低くなります。

【該当するすべての費用を含む、お借入れの総費用の代表例について】

【お借入れの例1】
シャネルのバックを質入れして20万円を借りて、1か月後に返済した場合の利息は、月  利7%で1万4千円となります。この場合、借入金と利息を合わせた21万4千円で、質入れしたシャネルのバックを受け戻すことができます。言い換えれば、該当するすべての費用を含む、ローンの総費用は、21万4千円となります。

【お借入れの例2】
ロレックスの時計を質入れして70万円を借りて、1か月後に返済した場合の利息は、月利6%で4万2千円となります。この場合、借入金と利息を合わせた74万2千円で、質入れした時計を受け戻すことができます。言い換えれば、該当するすべての費用を含む、ローンの総費用は、74万2千円となります。

にじや質店の満1か月のお利息はつぎの通りです。

ご融資額 お利息
~5万円8%
~50万円7%
~100万円6%
100万円超5%
※上記新利息は、2023年11月1日以降の契約分に適用されます。

5.品物のご返却

お貸した金額とそれまでの利息をお支払いいただき、品物の返却を致します。
※万一返済の都合がつかなかった時は、そのままにしても元利金の請求はございません。