
質屋は、貴金属や宝石、ブランド品など換金性の高い物品を担保に、お金を貸し出してくれるお店です。
日本には古くから存在し、現在では約2,660店舗(注)が全国に存在しています。

(注)リサイクル通信「リユース市場データブック2021」より、2020年における質屋営業の許可数は2,660件で、2007年(3,579件)から25.7%減少していた。前年度比の増加率は−1.2~−3.1%で推移している。
質屋に物品を預けることを「質入れ」といいます。
預けられた物品は「質草」と呼ばれます。
質屋では、質草の鑑定を行い、その価値を査定します。
査定額は、質草の種類、状態、市場価格などによって異なります。
預けた金額は「元金」と呼ばれ、質屋は元金に一定の利息を加えた金額を貸し出します。
利息の具体的な金額は質屋によって異なります。

利息についての補足
「質屋営業法」によって「出資法」における同規定の「20%」の部分を「109.5%」と読み替えるよう規定されています。
そのため、質屋は年109.5%まで法律の範囲内で、各店舗が自由に金利を設定できるようになっています。
質入れした物品や借りたお金は、もちろん約束した日までに返済する必要があります。
もし返済が遅れた場合、質屋は質草を売却して元金と利息を回収することになります。
返済日を過ぎた場合、質草の所有権は質屋に移転します。
質屋を利用する際の注意点
質屋を利用する際には、以下の点に注意が必要です。
- 質屋は質屋営業法により、お金を貸し借りする店であると共に、古物営業法により物品も買い取る店でもあります。
- 借りたお金は必ず約束した日までに返済する必要があります。
返済が遅れた場合、質草が売却される可能性があります。 - 借りたお金には利息がかかります。利息は各店舗によって異なります。
法定利息は年利最大109.5%です。 - 返済時には元金と利息を合わせて返済する必要があります。
返済が遅れたり元金と利息を合わせて返済できなかった場合、質草は質流れとなります。
質屋は急にお金が必要になったときに、換金性の高い金品や貴重品を持っている場合に便利に使えるお店です。
その分、ご自身で返済期日を設定し、許容できる支払い利息の金額の範囲内で、活用する必要があります。
質屋利用の際には、世間一般で言われているように、確実に返済できるよう計画を立て、契約内容を理解してから利用することが基本的なことですが非常に重要です。
また、質入れする際には自分の大切な物品を預けることになるため、信頼できる質屋を選ぶことも重要です。
- 人柄が信頼できる質屋さん
- 評判の良い質屋さん
- 物品の価値について正確な鑑定をしてくれる質屋さん

質屋は、直接足を運んでの利用になりますので、お近くの各店舗を徹底的に比較検討し、ご自身の希望に合致した近所の質屋さんをぜひ見つけてくださいね。